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February 27, 2007

誰のための特別支援教育か

25日はおにつかるみさんという方を招いて学習会をおこなった。
おにつかさんは小学校教諭で特別支援教育コーディネーターをされている。その傍ら、本も書き、4児の母でもあるというスーパーな人だ。

実は私自身、特別支援教育について学校で議論をするとき、いつも議論がかみ合わないもどかしさを感じていたのだけど、おにつかさんの話を聞いてとてもスッキリしたことがある。
一番困っているのは子ども自身であり、また周りの子どもたちも戸惑っている、そこにきちんと応えられる学校をつくることが特別支援教育の実践なんだということ。
すごく当たり前のことなのだけど、学校(特に中学校)では教職員集団として、生徒指導的な視点でのみ子どもを捉える傾向が強くて、特別支援教育=教師の指導が入らなくて困った子への教育という話になりがちなのが現実だ。(確かに、教師の側も相当困ってるのも事実なんだけど)
とにかくこの視点をどう乗り越えて、本来の視点にしていくかが重要なのだと思う。

おにつかさんは、まず周りの子どもたちが、軽度発達障害を持つ子どもたちのことを理解できるような取り組みを積極的にされている。言葉による指示だけをもとに、色の付いていない真っ白な紙で「つる」などを折って、その難しさを知るなどなど、子ども達にアスペルガーの子の困り感を体験できるような発達学習模擬体験授業を行ったり、日常からの取り組みはもちろん様々な行事の機会にアスペルガーなどの子ども達の視点をアピールする。
見え方、とらえ方、感じ方の違いに気付けば、今までとは違った対応も可能になるのは、教師に限った事ではなく周りの子どもたちにもいえること。
こうした取り組みは困っている子どもへの支援なのだけど、周りの子どもたちの学校生活を豊かにし、幸せにすることにもつながっていた。

ところで、こんなおにつかさんの実践も管理職によって評価が違ってくるらしい。
やはり一番のハードルはそこにあるのか…って感じだが(^^;
良い方向で特別支援教育が整備されることを希望する。

おにつかさんの著書紹介
☆赤いランドセル
 文芸社 1000円

☆さとこ先生のホームルーム
新日本出版社 1470円

☆空のにおい
新日本出版社 1470円

おにつかさんのプロフィールはこちらで
「るみのポエム」 http://www.rumi.tv/index.html

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February 26, 2007

改めて岩室講演

岩室先生のお話について、改めてきちんと記しておきます。
というか、研究会の広報に報告文をまとめたので、少しアレンジしてこっちにも載せておきます。

 性教育バッシングの続く中で、学校で性教育を行うことが難しくなっている。だからというだけではないが、学校以外のところでも、性について語ったり、性の支援を充実させること、そうした子ども達の性を育むネットワークを地域に作り上げることこそ、今日の性教育の課題ともいえるだろう。
 岩室先生には「性教育&サポートの地域ネットワーク」というテーマでお話を頂いた。たくさんのPowerPointを使い、盛りだくさんの内容の講演であったが、中に重要ないくつかのメッセージがこめられていた。

1.自分を語る
 先のパネルディスカッションでも若者代表のパネラーの清水さんより「(性を)いろんな切り口で語っていきたい」と話があった。そのことに関連して、語るということについて話をされた。
 性をはじめとして若者の様々な行動について問題が指摘されるが、子ども達は大人の背中を見て育つ、私たちは子ども達に何をどんなふうに語っているだろうか。自分が経験した事実を語ることこそ、子ども達の心に響く(届く)メッセージになる。事実が語られる、自分を語るということを大人はどれだけしているだろうと、まず問題提起された。
 性感染症は男性では50代、女性では10・20代の若者に多い。50代の男性の感染の多くは多数相手によるものだろう。しかし女性に関しては、ステディな相手とのセックスで感染している。感染症の予防法どころか、妊娠したら生理が止まるということすら知らず、自分の妊娠に気付けない若者がいるという現実がある。これほど大切なことを大人がきちんと自分の言葉で語って伝えきれていないことを示しているとはも考えられる。
 一方で、一生セックスしないという人も増えている。童貞連合を紹介した新聞記事からは、自分でデートの中身を決められない若者の姿が伺える。彼らは極端な例かもしれないが、私がこうしたい、私がこう思ったというメッセージを伝えることができない日本人の如何に多いことか。そしてこれは若者だけに限ったことではない。こうした現象は自分を語ることができない大人の背中を見て育った結果として受けとめなければいけないだろう。

2.性感染症の拡大は関係性の喪失にある
 性感染症の拡大は、性の知識不足だけなのだろうか。「今日の感染症予防の課題は関係性の喪失であり、目標は関係性の再構築であり、その対応策はコミュニケーション能力の再開発である」というのは、感染症学会の会長の言葉である。
教育によって知識を身につけることと共に対話によって関係性を築く、築けること、その両方がそろって初めて生きる力が育まれる。
こころの問題も性の問題も薬物の問題も基盤に関係性の喪失があるといえるだろう。

3.環境を構成する
大人になることとはストレスと向き合えること、ストレスを享有できるようになることである。
しかし、現代の若者は悩まない。人間は落ち着いた環境の中で初めて悩むことができる。荒れた生活の中では、考えることはできない。その点で今の時代は環境の障害期であると話された。人間らしく生きていくためには想像力が重要だが、私たちは誰のおかげで想像力が身に付いているのだろう。人とつながっていること、つながりあうことで想像力は育まれる。まずは人とつながりあえる環境をつくることが必要だ。しかし多様な立場、考えがある中で、全部が一緒になることは難しいし、一緒になってしまうことで不都合が生じることもある。互いを批判するのではなく、違いを知り、それぞれの立場から「私はこれがいい」と主張しながら、できるところでつながっていく、そういう連携をめざしていきたいものだ。

以上が岩室講演の概略でした。
PowerPointのいくつかは岩室氏のHPにて情報公開されているのでご覧ください。
岩室紳也さんのHPはこちら(再掲デス)
http://homepage2.nifty.com/iwamuro/


個人的感想
関係性が感染症予防に役立つという発想は、一見奇想天外な発想のようだが、性感染症の予防教育をすすめる立場で若者の性行動を捉えてる私からすれば、とても共感できる話だった。ただ若者のコミュニケーションについては現象をもう少し具体的に捉えなおすことが必要だと私自身は思っている。

番外編
感想文をまとめて岩室氏にメール送信したら、こんなお返事が…
「いろんな受け止め方をしていただいたようですね。
でもちょっと気になったのが多くの方が「スローガン」のような感想を述べられていることでした(笑)。やはり、自分を語り続けたいですね。」とのこと。(無断転載です、岩室さんごめんなさい)
正直言うと、私自身、内容が盛りだくさん過ぎて、消化しきれなかった部分もあり、研究会の広報に載せる報告を書くのにもとても苦労した。
きっと、みんなの感想がスローガン的だったのもそのせいじゃないかなぁと思う…。
でもおそらく、それぞれの心にはメッセージは伝わってるはずなので、ご心配なく!!

こちらの本もお薦めします。(そのうちレビューします)

「いいじゃない いいんだよ 大人になりたくない君へ」
ISBNコード4-06-213133-9
講演当日、30冊完売し、私は後日、本屋さんで購入しました。

「LOVE・ラブ・えっち 知っているようで知らない安全な"Hのこと"オシエマス Q&A」
ISBNコード4-8327-0247-9
保健室に置いていたら、早速生徒が手にとって読んでます。人気の本です。

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近畿セミナー

週末24日・25日は自分自身が予てより運営に関わってきた催しが2つ終わった。

24日は“人間と性”教育研究協議会の近畿セミナー。
近畿各地から130名の参加でまずまずの盛況ぶり。午前は5つの分科会、午後はパネルディスカッションと講演と盛り沢山のスケジュールの上、充実した内容だったと多くの方が満足してくださった様子でホッとする。
残念だったのは殆どが一般や学生の方で、肝心の研究会の会員の参加が凄く少なかったこと。みなさんそれぞれにお忙しいのだろうと思うが、研究会の活動のあり方として反省すべき重要な課題だと幹事のひとり(しかも広報担当)としては受けとめている。

セミナー自体には何かと役割があって、落ち着いて参加できなかったのだけど、午後の全体会のパネルディスカッションと講演は何とか聴くことができた。

全体会の講師は岩室紳也さん、期待通りのメッセージのいっぱい詰まったステキな講演だった。実は岩室さんは私が養護教諭になるために横浜の保健婦学校に通っていた頃、地域保健・公衆衛生の授業を担当してくださった恩師だ。もう15年以上も前の話になるのだけど、その時から自分が大事だと思うことを自分の言葉、体験として語ってくださる先生だった。地域保健と関係あるなしに関わらず。そういえば、私がパソコンを使いはじめたのも岩室先生の影響が大きい。当時はワープロが一般に出回り始めた頃で、パソコンはとても高価な時代だったし、学生にはとても買えるようなものではなかった。でもいずれパソコンを駆使して仕事をしなくてはいけない時代が来るはずだから、今、ワープロを買うなら表計算くらいできる多機能のものを少し高いが買うべきだと話をされた。授業中の脱線話の雑談なのだけど、凄く影響されて、表計算機能のついたワープロを早速購入し、実習のケース検討会の資料も卒業研究もそのワープロを使って作成した。養護教諭になってからもしばらくはワープロで資料作成をしていたが、勤務先は筋ジストロフィの子どもたちが通う養護学校だったのでいち早くパソコンが導入されていたこともあって、1年後くらいにはパソコンを使うようになった。まだDOSの時代の話だけど、何の抵抗もなく一太郎やロータス・桐を使えたのは、ワープロに慣れていたおかげだと思う。
大した能力がなくとも、人よりちょっと早くパソコンを使えるようになったというだけで、いろいろお仕事をいただくことも多い。おかげでいろいろな会合や企画にも参加させてもらい、勉強させてもらったり、人脈が広がることもあって、ホントに有り難いことだなと思う。
今の自分のこの忙しさも、岩室さんのおかげってことになるのかもなぁと思った。

講演の内容がものすごくステキだったので日記に書こうと思ったのに、
全く関係のない内容になってしまった(><)


岩室紳也さんのHPはこちら
http://homepage2.nifty.com/iwamuro/

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February 11, 2007

初めての経験

先週の金曜日から、京都では高校入試がはじまった。
私学は殆どが週末に終了し、昨日・今日で合否の発表が行われている。

入試当日、帰り道に保健室によって「めちゃドキドキしたぁ」と感想をもらしたのはいつもはチャキチャキしている女子たち。流石に初めての高校入試は緊張をしたようで、良い経験になったんではないかしら・・・。

試験の手応えが今ひとつだった男子たちは、結果が出るまで不安で授業に落ち着いて出られず、保健室で駄々をこねる日々が続いている。モノにあたったり、罵声を浴びせかけてくれたりと、こちらの手を焼かせてばかり。

自分の経験を思い出してみても、受験の時って孤独感を感じるし、周囲の何気ない言動にイライラしたり、ムカついたりしたことが確かに多かった。
彼らの不安な気持ちはわからないではない。
しかし、高校入試は誰もが経験することでもある。
他人に迷惑をかけないで自分で乗り越える力をつけてくれないかなぁと願う。それに年々、こういう生徒が増えていることもちょっと気になる。

夕方になって、合否発表の結果を報告に来た男子たち、すっかりニコニコの表情には、結果を聴くまでもない感じだ。
明日からはちゃんと授業に出てよね。

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February 05, 2007

講演『人と人が結びあえる社会であり続けるために』

土曜日、部活の試合の後は、イチャモン研究でおなじみの小野田正利さんの講演に出かけた。

流石に今、注目の人だけあって、会場は予想外の参加者、
急遽、椅子を追加されたが足りなくて、座席を後部に異動させて、
立ち見ならぬ地べたに座って聴く人が出るほど・・・

いちゃモンというのは保護者の無理難題要求のこと。
小野田さん曰く、保護者からの学校へのクレイムには3種類あって
「要望」、「苦情」そして「イチャモン(無理難題要求)」に分けられるという。
どこの誰かを名乗り出ていることが基本的に多くて、そして、その要望の内容そのものが、
「やっぱりそれは学校がきちっとやるべきことだよね」というようなものが「要望」。
「苦情」というのは、どこの誰かを名乗り出てるケースもあれば、名乗らないケース、匿名というケースもあって、それは「本来は、学校のやるべきことかな…?」というようなレベルのもの。
そして「イチャモン」というのは、当事者の努力によっても何ともならないようなものをいう。
この「イチャモン」は以前からあったが、ここ数年増えているという。だから最近の親はけしからんというのではなく、その背景に何があるのか、保護者のどんな思いがあるのか、考えて一緒に教育を、学校を作っていきましょうというのが講演の大筋だった。
(詳しくは、昨年12月に出された「悲鳴をあげる学校」にて。私も時間があればレビューを書きマス)

以上のように書くと、いわば当たり前のことを言っているだけではないかととられそうだけど、決して演繹的な理論ではない。

とにかく関心したのは、ホントによく現場を見てはるなぁということ。
保護者の言い分も、学校の対応も、ホントにそういうことあるある!!と思ってしまう例ばかり。
イチャモンととれるような保護者のクレイムは如何にして起きてくるのか、そしてそれに学校は如何に対応しているのか。
そうやって見ていると学校の過剰対応にも問題があることに気付く。クレイムを恐れるのではなく、クレイムを子どもや学校の課題について保護者と一緒に手を携えて考えていけるチャンスと捉え、対応することこそ解決の糸口になるはずだといくつかのケースを紹介しながらまとめられた。
そして最後に現場へのメッセージとして、教育の本当のサービスの受け手は子どもなんだから、保護者のご機嫌をとるのではなく、子どもに向き合うことこそ、教師は忘れてはいけないとそれはあつ~く語られ、聴いている側もがんばるぞ~って気になった。

小野田さんはもともと法学がご専門で、学校方法論の研究をされているとか。
なのに「イチャモン」なんて変なことに目がいってしまってと可笑しげに自分の研究の紹介をされていた。
しかし「イチャモン」というのはウラの部分を見ているわけで違背研究といえるだろうし、その分析の視点は社会構築主義的であり、ナラティヴの立場であり、研究者としての立ち位置は極めて臨床的(現場の当事者寄り)であると思われ、とても共感できた。

それから・・・
なんと言っても最大の魅力はその話術の素晴らしさである。
200人以上の参加者の前で、マイクを使わずにみんなを魅了させるような話をされた。
それこそ阪大に潜入してこの「おもろいおっちゃん」(小野田さんの自称)の授業を受けてみたいなぁとも思った。

こんなバイタリティにあふれた小野田さんだが、数年前にはひどい鬱に悩まされ、今も睡眠薬を内服しているそう。
どうか、体を大切にして、これからもどんどん現場を豊かにそして元気にさせる面白い研究をしていただきたいと思う。

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技もこころも

土曜日の試合は、54対7で負けた。
もともと実力差は明らかだったので
勝つことは難しいと予想していたものの、
終始ミスが目立ち、練習してきたことがきちんと出し切れないままに終わってしまい残念・・・まさに完敗だった。

試合後、しんみりした空気が漂う。
負試合の後に、生徒に対して何を話すかはとても難しい。
落ち込んでもらっても困るが、悔しさもしっかり感じてほしい。
そしてその悔しさをバネに今後の励みにつながるよう
言葉をかけることが重要だ。

「負けて悔しいか?勝ったら嬉しいけど、負けたら辛いもんや。
なんで負けたかわかるか?下手やしや。下手やし負けたんや。
もっと上手くならないと勝てないんや。勝ちたいか?上手くなりたいか?」
監督の極めてシンプルな言葉に生徒たちは「はい」と応える。
「じゃ、もっと上手くなるように来週からまた練習しよう」
「はいっ」と返事が響いた。


これで終わればィイ感じだったんだけど、
数分後には、さっきの試合のことはすっかり忘れたかのように
はしゃぎ、ふざけあう生徒たち・・・オィォィ
そういえば試合の前にもどこか緊張感が足りなかったし・・・

昨年9月に引退した3年生たちのチームでは考えられないことだった。
彼らはラグビーに対しては決して諦めたり手を抜くことを知らず、
技術面でも精神面でも一戦毎に成長し、その結果決勝まで勝ち進んで
周囲を驚かせた。

今年のチームはまだまだ其処に至るには、長~ぃ道のりのよう。
というか、9月までにどこまで意識変革ができるものか、
このままではちょっと心配だったりもする。
もちろん彼らが成長する機会はいっぱいあるし、
何をきっかけに変わるかもわからないのだけど・・・。

技術だけでなく、こころも上手くなるように、
今日からまたしっかり練習しようね。

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February 02, 2007

いよいよ・・・

来週の金曜日から高校入試がはじまる。
行動だけを見てるとぜんぜん緊張感が感じられないのだけど、
保健室でひとりになってちょっと話をしたりすると、
実はそれぞれにストレスは感じているってことを言葉尻から感じとれる。
なので、やさしく対応したいと思うし、
ちょっとくらいは甘えさせてあげたいのだけど、
あまりにも自分勝手すぎることばかり主張されると、
それを許すわけにも行かず、厳しいことも言わざるを得ない。

こっちの苦しい立場も理解して、賢く甘えて生きる術を学んでくれないかなぁ。

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